大辞泉は、iPhoneを買ったばかりの頃に、セールになっていたので買い置きしておいたのですが、意外に使う機会に恵まれませんでした。
というのも、iPhoneの辞典の使い道として一番期待していた用途が、本を読んでいるときに読めない漢字とその意味を調べることだったのですが、読めない文字なので辞典で調べる術が無かったのです。
何となくこんな読み方か?と思いながら適当に入力しては外れて、イライラしたりもしました。
今回、パナソニックの「楽ひら」という手書き文字認識モジュールが搭載されたおかげで、この読めない文字を調べる方法が一気に解決されました。
画面も使い方もシンプル。大辞泉を起動すると、入力キーが出てくるのですが、その右上に手書きを表すアイコンが描かれた飛び出しタブがあります。
それをタップすると、キーが手書き入力エリアに変わります。
そこに書いていくと、インクリメンタルに右側へ候補が現れます。
希望の文字が現れたら、タップして検索窓に文字が入力されます。
手書き文字認識の印象ですが、かなりスムーズで使い安いです。
スムーズさはFastFingaにも似た感じで、スラスラ書けます。
ただ、入力エリアをもう少し広くして欲しかったです。削除キーと検索キーは、もっと幅が狭くて十分だと思いました。
今回のアップデートで、インクリメンタル検索に対応したらしく、検索窓に文字が入った瞬間に検索が始まるようになりました。
検索速度も前回に比べて見て分かるほど向上していて、インクリメンタルも希望の言葉をタップしたときも、キビキビと動くようになりました。
この2つの機能向上だけでも、持ってて良かったと実感したアプリです。
ちなみに、手書きは第二水準までの漢字と、ひらがなにアルファベットまでも認識するそうです。
インクリメンタルするだけでもサクサク動作感がありますし、変換前の文字もどんどんインクリメンタルになるので、思考を止めることなく検索できます。
細かいところのアップデートも抜かりなく、追加項目数が3,200、修正項目が8,000、カラー画像は2,600点掲載されて解説まで付いたそうです。
辞典が古くならないための地道な努力は、定期的にアップデートを宣言している大辞泉の強みです。
文字が凸版の明朝体になり、ピンチで拡大しても美しい文字が見られるようになりました。
また、前方一致検索が厳密とあいまいの2種類に別れました。
厳密の場合は濁音や半濁音までも入力されたとおりに検索し、あいまいの場合は例えば「マネジメント」でも「マネージメント」でもヒットします。
さらにさらに、調べた言葉の説明から文字をピックすると、サブメニューに検索が表示されるようになりました。
これでジャンプ検索が楽に実現できるようになりました。
しおりや履歴は特に変更ないようでした。
しおり(検索したあとのページの右上にある+記号)をタップすると、ページがヒョイっとしおりに吸い込まれるアニメーションをするようになりました。
これはiPhoneOSっぽくて分かりやすいですね。
付録が、中途半端だったクロスワードパズルゲームをやめて、画像と文字のスクリーンセーバーになりました。
また、画像を一覧で見ることもできるようになりました。
クロスワードパズルは、データ容量を抑えるために無料アプリとしてスピンアウトするそうです。
とにかく、手書き文字認識とインクリメンタルの2つだけで、いきなり有用なアプリに変わってくれたのは嬉しいです。
今回は無料でアップデートできたので、セールの時の先行投資は無駄じゃなかった!
★★★iOS4のマルチタスキングに対応して、ますます使いやすくなりました。★★★