LinkStationからファイルを救出:分解して接続編

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先日、家族の大事なビデオファイルをNASのLinkStationでいくつか誤って消してしまいました。何とかしてビデオファイルを救出すべく、1週間ほど奮闘しました。

厳密に言うと、誤って消したと言うよりは、同期の解釈を誤って消したというのが正しい理由です。同期とは、LinkStationにあるデータは残しつつ、PCにあるデータを上書きするものと思っていたのですが、PC(同期元)と同じ状態にすることだったようです。
しかも運の悪い事に、ゴミ箱機能を使っていないLinkStationのフォルダでした。こうなると、ハードディスクを取り出して、別のPCへ繋いで吸い出すしかありません。
さらに運の悪い事に、LinkStationは実はLinuxマシンなので、ハードディスクを取り出しても、過去にWindowsから救い出せたように簡単には行きません。


分解にあたっては、コチラのサイトを参考にしました。

ここからは、分解の話です。ご自分でやられる場合は、自己責任としてください(分解したら、保証は多分無効になります)。

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先ずはネジを外します。この筐体の凄いのは、箱に使っているネジが1本しかないことです。

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ネジを外すと、ファンが外せるようになります。フタの少しへこんだ所に、爪か薄いマイナスドライバをさして、こじ開けます。
ファンと本体を繋いでいる線の白いコネクタを外して、ファンを取り出します。

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ここから先が、どうやって開けたものか迷いました。参考のサイトでは、本体を閉じている何本かのツメがあり、筐体を開けると折れてしまったとあったので、慎重にやってたつもりでした。パーティーラインに細いドライバを突っ込んで、ギリギリと無理矢理開けてたのですが、これが間違いだと気が付くのに意外と時間がかかりました。

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実は、筐体のツメをリリースする穴があったのです。他の穴と異なっているのが見れば分かります。
そこへツマヨウジなどを挿して、ツメをリリースします。

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天面は写真のように3箇所あります。(手前がファンの収まるところです)

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底面は2箇所です。ここはシールを剥がさないと出てきません。また、シールを剥がさないと、筐体を開ける事ができません。
この状態で、筐体正面(LED側)のパーティーラインからグイグイ開けていきました。


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開けてみて分かったのですが、ツメはこんなにたくさんありました。
底面のツメ(折れたツメから矢印が伸びている2箇所)は、筐体を開ければ折れるようなツメらしく、ツマヨウジをさした時点でツメが折れていました。
また、各種コネクタ側のツメを引っ掛ける穴1箇所を割ってしまいました。。。
写真では、手前がコネクタ穴の方で、

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コネクタ穴はコチラの側面にあります。(手前が各種コネクタの穴です)
LEDの光を伝える透明樹脂の1つが見えます。半田付けする部品を減らし、人件費と材料費を下げているのでしょうか。

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これが本体の中身です。心臓部である基板1枚と金属製のシャシー、そしてハードディスクの3点構成です。非常にコンパクトで驚きます。
基板には、イーサネット、USB、電源など全てのコネクタが実装されています。

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ハードディスクをシャシーから外しているところです。シャシーにある3箇所のネジを外して、シャシーからスライドさせるようにハードディスクを外します。
素晴らしいのは、ハードディスクのケーブルを使っていないことです。ちなみに、ハードディスクはサムスン製でした。

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シャシーから外した基板とハードディスクです。3.5インチのハードディスクと並べると、いかに基板が小さいかが分かります。これがLinuxを動かすハードの全てです。

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我が家のPCは2003年に自作したもので、ハードディスクのインターフェースはIDEのATA100です。ところが、LinkStationはSATAのハードディスクを使っていました。そこで、今回は玄人志向の玄続(くろつぐ)を使ってSATAのハードディスクをUSBでPCへ繋ぐ事にしました。

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玄続には電源ケーブル、アダプタ、USBケーブルの3つが入っています。
LinkStation内蔵の3.5インチハードディスクの上に乗っかってるのはiPhoneですが、玄続の構成品の大きさが分かると思います。

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箱に書かれた構成図はこんな感じです。

connect  
実際には、こんな感じでSATAのハードディスクへケーブルを繋ぎます。
SATAは、データ転送ケーブルの方が電源ケーブルよりも小さいんですね。

switch_LED 
こちらは電源スイッチとハードディスクのアクセスランプです。
ハードディスクは、USBで繋げばPCが認識しますが、電源スイッチを入れないと動きません。

<追記>
この玄続には、いろいろな場面で救われました。
2018年7月に、自宅サーバの電源が壊れたので、ブログは自宅サーバをやめてGoogle Cloud Platformへ引っ越すことにしました。
その際も、1回だけハードディスクからデータを抽出するだけのために、ケースより高価な単品のATX電源を買うのがバカらしかったので、玄続を使って自宅サバのハードディスクをMacへ接続し、無駄に電源を買うことなく無事にGCPへ引っ越すことができました(但し、Macはext2/3/4でフォーマットしたVineLinuxのファイルが読めないので、「extFS for Mac」というMacアプリ経由で読み込みました)。
</追記>

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オマケで、玄続の箱の大きさが分かる写真です。

とまぁ、こんな感じで分解して取り出したハードディスクを、PCへUSBで繋ぐことができました。
次のレビューでは、繋いだハードディスクからPCでどうやってデータを救出するかを書きます